会話をシミュレーションしてみよう

「思った事を、なかなかすぐに英語で言えない・・・」

日本語でならばいくらでも思った事を言えるのに、英語でそれができない理由は、単に慣れていないからです。
慣れるための事前準備(予習や復習)をしてみませんか?

ネイティブと話さなければいけない状況が明日来る、と分かっているのなら、その予習をしておけばいいだけです。
自分なりの相手との想定問答を作っておけば、少しは安心できます。

が、事前の想定通りに話が進まないのも、会話の面白いところ。
想定問答が一つでも使えればラッキーくらいの気持ちで、相手との会話を楽しむようにしましょう。

このような想定問答を作る経験を何十回と重ねることで、自分の思った事をすらすらと英語で言えるようになってきます。

1) 天気の話題

どんな場面でも使える天気の話題。

ただ、英語圏の方と話す時は、日本人と話すように
「今日は暑かったですね」
とだけ言っても、相手が話を広げてくれる可能性はあまりありません。

It has been really hot this week, hasn’t it?

「今週は暑かったですね?」
と言ったところで、

“Yes.”

と返されて終わりでしょう。

相手は心の中では、

“So what?”

「それが何?」
と思っているかもしれません。

英語圏の人と話すときは、こちらの気持ちを推し量ってくれるのを期待するのではなく、
ロジカル(論理的)に話す事を心掛けてみましょう。

例えば、「暑い」という事を話題にするのであれば、せめて何らかの必然性を持たせましょう。

It has been really hot this week, hasn’t it?
By the way, I’m planning to go to a beach this weekend with my friends.
Would you like to join us?

「今週はとても暑かったですね。
ところで、今週末友人とビーチに行こうと思っていて。
あなたも一緒にどうですか?」

暑さが続いて参っている

涼しいところに行きたい

ビーチに行く

一緒に行くかどうか聞いてみる

このような流れが相手に伝われば、

“No, thanks, I have a plan this weekend. But thanks for asking me. Maybe next time.”

「いや、遠慮しておきます。今週末は予定があるので。でも、誘ってくれてありがとう。次の機会にでも。」
と返してくれるかもしれません。
その場合、

Never mind, that’s OK.
If you don’t mind, may I ask where are you going this weekend?

と、次の会話につなげることができます。

ちなみに、上記の例は初対面の方との会話には向いていません。
初対面の方と天気の話をするのであれば、

・相手の母国では今の時期どんな季節か?

It’s really hot today, isn’t it?
What’s summer like in your country? Hotter than in Japan?

「今日はとても暑いですね。
あなたのお国では夏はどんな感じですか?日本よりも暑いですか?」

・どの季節が一番好きか?

It’s really hot today, isn’t it? I don’t like summer, I prefer winter.
By the way, what season do you like best?

「今日はとても暑いですね。私は夏は好きではないんですよ、冬の方が好きですね。
ところで、あなたはどの季節が一番好きですか?」

などを質問として付け加えるのが良いかもしれません。

2) スポーツの話題

相手の趣味にもよりますが、スポーツの話題も世間話や雑談としては役に立ちます。

I’m so happy because Tigers won yesterday.
Do you watch baseball?

「昨日タイガースが勝ったので気分がいいです。
野球は見ますか?」

または、

I’m so sleepy because I watched the World Cup game last night.
Do you like soccer?
What is your favorite sport?

「昨夜のワールドカップの試合を見ていたので寝不足です。
サッカーは好きですか?
好きなスポーツは何ですか?」

相手の好きなスポーツやチームが分かっていれば、その話題は確実に相手が話したい内容です。
困った時の会話のネタとして、持っておいて損はないでしょう。

3) 仕事の話題

国際交流パーティーなどで初対面の人と会話する時、仕事の(表面的な)話はとても有効です。

Nice to meet you, my name is xxxx.
I’m a designer.
What do you do?

「はじめまして。私はxxxxと言います。
デザイナーをしています。
あなたのお仕事は?」

仕事を尋ねて冷たい反応をされたら、あまり答えたくない仕事内容だったり、求職活動中だったりするのかもしれません。
その場合はあまり追及せずに、会場の雰囲気や料理などについて聞いてみてもよいでしょう。

This place is very nice.
How often do you come to this party?
(How did you know this? What food did you like the best?)

「この会場はとても素敵ですね。
このパーティーにはよく来るんですか?
(どうやって知ったんですか? どの料理が一番気に入りました?)」

相手が仕事の内容を答えてくれた場合、それに対する質問や感想も返せるように準備しておいても良いでしょう。
例えば、「英語教師」だった場合:

I’m a English teacher.
I work for xxxx.

「私は英語教師です。
xxxxという会社で働いています」

English teacher! That’s great!
I’m studying English, too!
May I ask, if you don’t mind, is it difficult for you to teach English to Japanese than to other contries?

「英語教師ですか、それはすごい!
私も英語勉強中なんですよ!
よろしければ聞きたいのですが、日本人に教えるのは他の国の人に教えるより難しいですか?」

日本に住んでいるネイティブの英語話者の職業としては、

  • 英語教師
  • 留学生
  • 外資系企業(製薬、金融機関、IT等)
  • 研究者
  • ライター

などでしょうか。

これらの職業に対して持っている疑問・聞いてみたいことなどを英語で言えるように準備しておくと、会話の時に役立つかもしれません。

相手からも、あなたの職業について詳しく聞かれるかもしれません。
自分の仕事について詳しく説明できるように、英語で答えを準備しておくのも、会話の準備の一つです。

4) 身の回りの出来事

初対面の人との会話の時は、交通手段などについて尋ねるのも無難です。

Glad to meet you.
So, how was traffic?
(How did you come here? By train? Was it crowded?)

「はじめまして。
道は混んでました?
(ここまでどうやって来ました? 電車ですか? 混んでました?)」

基本的には”Yes”しか返ってこないでしょうが、次の会話のための準備運動みたいなものです。

相手が車を使う人であれば、車や道路状況などについての会話が続けられます。
電車を使う人であれば、日本の電車についてどう思うかなど、会話の選択肢が広がるからです。

何度か会ったことのある人との会話の入りとしては、以下のような文が使えます。

How you doing?
How is your day going so far?

「元気?
今日はどんな一日だった?」

逆にあなたが聞かれることもあるでしょう。
相手から

How is your day going so far?

「今日はどんな一日だった?」
と聞かれたとして、どう答えますか?

例:

Great!
I finished some big project today and my boss bought us gorgeous lunch!

「最高です!
大規模なプロジェクトを仕上げて、上司がごちそうをおごってくれました。」

Terrible.
I lost my wallet and cell phone!

「最悪ですよ。
財布と携帯を落としました。」

会話のシミュレーションをする場合は、必ず逆の立場でも考えてみましょう。
(相手が同じ質問を自分にしたとしたら、どうやって答えるか)
倍の効果があります。


身もフタもないかもしれませんが、事前に会話のシミュレーションをいくら入念に重ねても、相手にうまく通じなかったり、冷たい反応をされたりすることは必ずあります。

一番大事なのは、
「嫌な事は忘れる。楽しい事だけ覚えておく」
ということです。

でなければ、外国語会話の学習なんて続けられません。
知識や経験も大事ですが、一番大事なのは気持ちだという事を忘れなければ、必ず上達します。

ゆっくりでいいので、徐々に慣れていきましょう。