CHUCK – シーズン2ディスク1エピソード2
– “Chuck Versus the Seduction”より
この回の主なプロット:
- 【ミッション】元KGBのサーシャ・ベネチェックからサイファーを奪う
- ローン・モンゴメリー、チャックにナンパ術を教える
- レスター、バイモアのアシスタント・マネジャーになる
- デヴォン、エリーにロマンティックなディナーを約束する
Phrase 1: “Who’s your mama?”
「知ってたよ」「任せてよ」(3分39秒)
(Chuck) Is that a real kiss or a cover kiss? Because I’m confused right now.
(Sarah) It’s a we-have-a-national-security-emergency-and-I-need-to-speak-to-you-privately kiss.
(Chuck) See, I knew I felt something. Who’s your mama?
(チャック)「これって本当のキス?それとも嘘の?混乱してきた。」
(サラ)「『国家安全保障上の危機だから二人で話がしたい』っていう意味のキスよ。」
(チャック)「そうだよね、何かあると思ったんだ。知ってたよ。」
“Who’s your mama?”は”Who’s your daddy?”と同じ意味のフレーズです。
“Who’s your daddy?”は本来は、「俺の方が偉いんだ」という意味(相手と自分の力関係をハッキリさせる)ですが、相手が言おうとしていた事を「知ってたよ」と冗談っぽく言う場合にも使えます。
日常会話では、後者の冗談っぽい意味で使われる方が多いようです。
ここではチャックは”daddy”を”mama”に変えています。
“daddy”と言い切れるほど自分は男らしくないと認識しているからなのか、冗談っぽさを増すために”mama”に変えたのか。
もしかしたら両方かもしれません。
DVDの字幕では「勘弁して」と訳されており、
(俺の気持ちを振り回さないでくれ)
というチャックの恋の悩み・心の叫びも含めた良訳だと思います。
Phrase 2: “No offense.” “None taken.”
「悪気はないよ」→「わかってる」(8分30秒)
(Devon) Took you out last week.
(Ellie) To Arby’s with Chuck and his little bearded friend is not exactly every girl’s dream.
No offence, Chuck.
(Chuck) None taken.
(デヴォン)「先週デートしたじゃないか」
(エリー)「アービーズ(ファミレス)での、チャックとチャックのちっちゃなヒゲの友達と一緒に食べる食事が、女の子の望んでるデートだと思う?
悪気はないのよ、チャック。」
(チャック)「気にしないで」
「Arby’s」はローストビーフのサンドイッチなどを提供しているファミレスのようです。
日本でいうとロイヤルホストのようなものかもしれません。
デヴォンが素敵なデートをセッティングしてくれないのを不満に思っているエリーですが、流れでチャックを巻き添えにしてしまった形となったので、
「不満に思っているのはデヴォンに対してで、チャックに対してではないよ」
という事を強調するために
“No offence.”(悪気はない)
とチャックに伝えています。
それに対してチャックも、
“None taken.”(いいよ)
と返しています。
“None taken.”は言外の意味も含めると、
「あなたの言ったことを悪気とは思っていません」
と訳せるでしょう。
日本人同士だと、「言わなくても分かる」という感覚ですが、この辺りは英語と日本語の違いが大きく出ていますね。
Phrase 3: “for my money”
「私の考えでは」(19分33秒)
(Chuck) For my money, though, I prefer Marcel.
Better solos, longer jams, just more of an accomplished pianist.
But maybe that’s just me.
(Sasha) I have to agree.
(チャック)「個人的には、マーセルの方が好きだね。
ソロも素晴らしいし、アドリブも飽きさせないし、ただのテクニックだけのピアニストではないよ。
まあ、これは私が思っているだけかもしれないが。」
(サーシャ)「私もそう思うわ。」
“for my money”は、「私の考えでは」と訳せます。
“in my opinion”などと同義です。
“money”は「通貨」の事でもありますし、通貨は国やそのときどきによって価値が変動します。
そのため、”for my money”というフレーズは「自分の尺度では」という意味で使うことができます。
ここで出てきたAntoineやMarcelについては検索しても発見できなかったので、創作上の人物なのか、もしくはマイナーな人物なのかもしれません。
参考
(Phrase 1)
Yahoo Answers(1)
Yahoo Answers(2)
(Phrase 2)
Arby’sのHP