TOEICの勉強のため、Reuterの2014年9月9日版を読んでいました。
イラクの”Suleiman Beg”という場所での、ISISとアメリカの勢力争いが採りあげられていましたが、登場勢力が多くて途中で何が何だか分からなくなりました。
間違いがあるかもしれませんが、状況を少し整理してみました。
(2011年~2013年)シリア・イラク内戦
- US(アメリカ政府)
- Iran(イラン政府)
- Iraq(イラク政府)
- Kurdish forces(クルド人勢力=ペシュメルガ)
- Shi’ite militia(シーア派武装勢力)
- Syria(シリア政府)
- Sunni Islamic State Militants(ISIS=イスラム国=アルカイダ系武装勢力)
- Free Syrian Army(自由シリア軍)
すごい量の登場人物です。
まずアメリカは、イランとシリアと利害対立していました。
イランとは、核開発問題。
シリアとは、シリア政府の自国民に対する武力行使に関して。
アメリカ支配下のイラクでは、
Kurdish forces(クルド人勢力)と、
Shi’ite militia(シーア派武装勢力)が、
それぞれ個別に、アメリカ傀儡のイラク政府に対して反政府活動を行っていました。
シリア内では、
Sunni Islamic State Militants(ISIS=イスラム国)と、
Free Syrian Army(自由シリア軍)が、
それぞれ個別に、シリア政府に対して反政府活動を行っていました。
(Wikipedia – 「シリア内戦」より)
これが、次のように変わります。
(2013年~2014年8月頃)ISIS包囲網
シリア国内で活動していたSunni Islamic State Militants(ISIS=イスラム国)が、
勢力を拡大して、イラクにも活動の範囲を広げてきます。
ISISによって、アメリカ人ジャーナリストが誘拐・殺害される事件も起こります。
危機感を強めたアメリカは、イランとの敵対関係を一時棚上げします。
イラン・イラク政府と協力して
Kurdish forces(クルド人勢力)と、
Shi’ite militia(シーア派武装勢力)を支援し始めます。
アメリカの空爆およびイラク国内勢力の反攻の成果で、ISISの制圧範囲を縮小することに成功します。
が、今度はまた違った問題が起こります。
(2014年9月頃~)スンニ派住人への迫害
ISISがスンニ派住民一部の支援を受けていたということから、Sunni Muslims(スンニ派の住人)がShi’ite militia(シーア派武装勢力)から迫害を受けるようになります。
“The Wall Street Journal”
具体的には、家を焼かれたり(be torched)、奪われたり(be pillaged)、ISISと無関係と思われるスンニ派住人が処刑されたり、といった事態です。
イラクの住民構成としては、六割がシーア派、二割がスンニ派、二割弱がクルド人、その他が一部と言われています。
(毎日新聞より)
圧倒的多数のシーア派に対する不満が、ISISがイラクで台頭した理由の一つにもなっているようです。
「ISIS」?「ISIL」?
ところで、2014年7月頃から、「ISIS」の代わりに「ISIL」という名称が多く使われるようになりました。
前者の最後の「S」はシリアの事でしたが、後者の「L」は「Levant」の事(地中海東側の大きな地域)です。
ISISの支配地域がシリアに限定されなくなったため、というのが名称変更の理由の一つようです。
また、「Isis」と言う名前の女性が多く存在し、メディアで全世界の仇敵のように連呼するのは適切ではない、という背景もあるようです。
“The Washington Post – The Fix”
参考サイト
NHK「視点・論点」
IPS JAPAN「内戦状態に陥りつつあるイラク」
business insider
news next bd
cleveland.com