タイ、マレーシア、ベトナムなど東南アジア諸国の経済成長は目覚ましく、日系企業の現地進出も盛んです。
アメリカやイギリスなどの欧米先進国で海外就職を目指すよりも、英語力やビザのハードルが低い点も、東南アジアの魅力の一つです。
この記事では、東南アジアでの海外就職に成功した方の体験談を元に、東南アジアで海外就職しようとした場合に必要とされる英語力について説明します。
タイ・バンコク:高い英語力が求められているケースはそれほど多くない
バンコクのIT企業でエンジニアとして働くMasahiroさん。
タイ・バンコクの現地法人で働いています。
タイでの海外就職には、それほど高度な英語力は必要とされなかったと語っています。
どこの会社でも日本人よりタイ人の方がずっと多いので、コミュニケーションをとるための英語もしくはタイ語は必須です。
ただ、面接の時の印象として、日本人の面接官がほとんど英語を話せないケースも多かったので、高い英語力が求められているケースはそれほど多くないのかもしれません(※会社により差が大きいです)。
履歴書での足切りラインとしてTOEIC600点くらいは必須のようでしたが、シンガポール等とは違い、800点あれば十分アピールポイントになりました。
※出展:Sous Peak
フィリピン・セブ:高い英語力が求められているケースはそれほど多くない
キャリアアドバイザーとしてフィリピンで働いている平澤さん。
フィリピンでの海外就職の場合、現地の日本人や日系企業にサービスを提供している会社も多く、そのような会社で働く場合には英語は最低限で充分とのことです。
日系企業の進出が盛んな東南アジアでは、現地にいる日本人や日系企業に対してサービスや製品を提供したいと考える企業が多いため、日本人を募集しています。
お客様は日本人・日系企業がメインとなるため、必要となるのはネイティブとしての日本語。
英語は自社内にてコミュニケーションが取れれば十分と考えている企業が多いことが特徴です。
※出展:週刊ABROADERS
シンガポール:高い英語力が求められているケースはそれほど多くない
シンガポールで通訳として働いている矢野さん。
通訳の仕事では当然ながら高度な英語力が求められます。
しかし、通訳や翻訳以外の職種での海外就職ならば、傾向を調べて対策を準備しておけば何とかなる、と語っています。
東南アジア就職活動では、人材エージェントでの登録の際に英語スキルチェックがあります。企業での面接の際には、上司や同僚が非日本語話者の場合、大体英語の面接があります。私の仕事は通訳・翻訳なので英語面接で英語が話せて当たり前なので、そんなに苦労はしませんでした。
英語が苦手と言われる日本人ですが、ある程度の基礎力があれば傾向と対策を考えておけば何とかなる部分があります。
※出展:英語ひろば
しかし、これとは別の意見もあります。
シンガポールでは候補者に求める英語力の基準が高いという主張です。
選択肢の広さと同時に、求められるレベルが高いのもシンガポールの特徴です。
まず、英語ができないということは問題外。公用語が英語の国なので当然と言えば当然ですが、エージェントも企業も、ビジネスとして英語が使えるレベルがないと難しいということを言っています。
※出展:はじめてのアジア海外就職|もりぞお著
まとめ
東南アジアの中でも、タイ、フィリピン、ベトナムなどの国では海外就職で求められる英語力はそれほど高くありません。
しかし、シンガポールだけは別格です。難易度が高い分、シンガポールで就職できた場合は高い給与も手に入ります。
英語や仕事のスキルに自信のある方は、シンガポールでの海外就職が最適です。
英語も仕事経験もこれから伸ばしていきたいと考えている方にとっては、シンガポール以外の国が向いています。