海外就職には、大きく分けて以下二つの選択肢があります。

• 日系企業（の海外現地法人）で働く。
• 外資系企業で働く。

はじめての海外就職の場合、どちらの方が望ましいのでしょうか。

日系企業

キャノンやトヨダなど、グローバルに展開している日系企業の現地法人で働く方法です。

日系企業のメリット：精神的な安心

日系企業の場合、現地で働いている同僚にも仕事の取引先にも、日本人が多いというメリットがあります。
慣れない海外生活を送る上でも、日本人の仲間がいるという安心感は大きいです。
英語や現地語などの語学力に関しても、最低限のスキルがあれば充分に仕事を進めていくことができます。

日系企業のデメリット：日本の企業文化

長時間勤務や終業後の飲み会など、良くも悪くも日本の企業文化を引きずっている職場が多いのも事実です。
日本の企業文化が苦手に人には働きやすい環境ではないかもしれません。
また、仕事で英語や現地語を使う機会も意外と少なく、語学力の向上を目指している人にとっては物足りない環境と感じてしまうでしょう。

外資系企業

コカ・コーラやＰ＆Ｇなどの多国籍企業や、滞在国現地の会社で働く方法です。

外資系企業のメリット：好待遇

日系企業の海外現地法人とは異なり、就業時間が終わればすぐに帰宅する人が多いのが特徴です。
会社の付き合いよりも、家族や自分のプライベートを優先したい人に向いています。
給料や有給など待遇の面でも、日系企業よりも手厚い職場が多いのも、外資系の特徴です。
英語や現地語で仕事をすることが求められるため、語学力の向上を望んでいる人にとってはうってつけの環境です。

外資系企業のデメリット：ドライな職場

一方、多くの外資系企業には人を育てるという視点がありません。
仕事で使い物にならないと判断されれば、一瞬でクビになってしまうリスクがあります。
「仕事が終わった後は他人」という職場が多く、職場以外で同僚と付き合うことはほとんどありません。
また、語学力がなければ仕事にならない環境でもあるため、語学が苦手なままだと職場でも日常生活でも孤立してしまう恐れがあります。

はじめての海外就職では日系企業がおすすめ

はじめての海外就職で、完璧な語学力を持っている人は少ないと思われます。
まずは、日系企業の現地法人で経験や実績を積むことが望ましいです。
その後キャリアアップを目指す人は、外資系への転職を考えれば良いでしょう。
日系企業の現地法人が気に入ったら、そこで働き続けることも可能です。

もちろん、語学力や仕事の実績やスキルに自信を持っているのであれば、初めから外資系を目指してしまうのも一つの手です。