TOEIC975点の坂口雅彦さんの著書「留学不要の英語勉強法」を参考に、効果的な英語習得法について紹介します。
※出展:留学不要の英語勉強法(著:坂口雅彦)
英語習得の順序
挫折を繰り返した人は、まず以下の順序で進めてみてください。
- 単語
- 会話表現
- 文法(中学レベル)
- リスニング
この順序でいけば、徐々に英語ができるようになることを実感すると思います。
ただし、単語だけでもダメなので、単語が少し身に付いてきたら会話表現も同時に勉強していく、そして話せるようになるにはそのルールが必要なので、文法を知りたいと思ってくる。
このように、勉強を続けていくうちに徐々に興味関心が膨らんでいく、そんなイメージをしてもらうと大変良いと思います。
私も、
「どうやったら英語ができるようになりますか?」
と質問されたら、
「まずは単語力を付けたらいいと思いますよ。」
とアドバイスするようにしています。
単語がある程度分かるようになってくれば、英会話が苦手だとしても徐々に言いたいことが言えるようになるからです。
会話に慣れてくれば、分からない単語をより簡単な単語やフレーズで置き換えることもできるようになりますが、そのためにも最低限の単語力や文章構成力が必要です。
リスニングは総合格闘技
リスニングはいわばすべての知識を使う英語の総合的な勉強だと考えてください。
もちろんある程度語彙力があり、文法も知っているということであれば同時に進めてもらっても構いません。
世間には、「ただ聞き流すだけで英語ができるようになる」という教材も多く存在しますが本当でしょうか?
断言しましょう。絶対にそれはあり得ません。
某「スピードラーニング」のことを言っているようです。
確かに、英語音声を聞いているだけでは上達速度は限られるでしょう。
「聞き流すだけ」の教材には日本語音声やテキストなども含まれているため、総合的な学習手段として決して悪いとは言い切れません。
いずれにせよ英語習得のために「聞き流す」だけではなく、
- 分からない単語を調べる。
- 聴き取れない単語やフレーズを確認する。
- 考えを英語で書く。
- 考えを英語で話す。
- 相手の言った内容に対して英語で返す。
このような反復作業が必要です。
英語上達の手段として旅行は有効
勉強を始める前に、英語圏に行く旅行の申し込みをしてしまいましょう。
あるいは1か月後に英語圏の人たちが集まるパーティーに参加申し込みをしてしまう、といったような半ば強制的に逃げられない状況を作るのもいいかもしれません。
周囲に行動を宣言する、または行動せざるをえない状況を作るという手法です。
極度の人見知りでパーティーなんか行った日には話し掛けることもできずに固まってしまうような私からすると、パーティーに申し込むというのは狂気の沙汰としか思えません。
旅行は、語学力上達のためには良い方法だと思います。
私も、ドイツ語の勉強を兼ねて、ドイツ旅行に行ったことがありました。結果は散々でしたが。
ドイツ語がうまく話せずに落ち込んだりもしましたが、その恥ずかしさがあったからこそ、いまだにドイツ旅行から一年経過した今でもドイツ語の勉強を続けられています。
次にドイツに行った時には、もう少し話せるようになってやるぞ。
英会話力は予習が全て
私は、英会話力は予習がすべてだと思っています。
あらかじめ自分でどれだけネタを探し、自分で英文を作り、練習しておくかです。
予習は1人でするので、そこにネイティブスピーカーは必要ありません。
初級者は特に当てはまります。
少し慣れてくれば、予習8割、復習が2割というイメージです。
もちろん会話が上手くなれば徐々に予習の割合を減らしていき、その場の成り行きに任せた会話を楽しんでいけば良いと思います。
最初からその場の会話についていこうとしても、すぐに適切な単語、フレーズが出てこない、という経験をした人は多いでしょう。
ですからあらかじめそういう場面を想定してイメージトレーニングをしておくのです。
私も、英会話喫茶やレッスンに行く前は、
「今日はどんなことを話そう?」
というイメージトレーニングをひたすらやっていました。
実際その場になるとイメトレ通りに進むことなどほとんどなく、ノートは使わなかった駄文で埋め尽くされていく、という残念な結果に終わることが多かったですが。
それでも、頭で考えたことを英語で表現するまでの反応時間は、この作業によって着実に短縮されていきました。